
就活、婚活、転活、妊活……
世の中はいろいろな○○活動であふれているけれど、婚活ほど運要素が強い活動はないと思う。
たった1人の結婚相手を見つけるためにひたすらガチャを回し続けるような活動だ。
これは20代の平均的な女性である私が結婚を目指して奮闘する物語である。
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前回までの話
私がQ県の▲▲出身であることを福山さんに伝えたところ、
「▲▲かぁ。奥平嗣朗(※架空の武将名)のいたところでしたっけ?」
解説しよう。
奥平嗣朗とは、歴史の教科書には1回くらい登場するのだが、大河ドラマの主役になるような華やかさや、圧倒的な知名度はない、私の地元出身の武将である。
地元には奥平嗣朗記念館があるし、奥平嗣朗が修行したという伝説の残る山なんかがあって地元民にはお馴染みの武将なのだが、それ以外の人にとってはそこまでという感じだ。
それにもかかわらず、福山さんは私が▲▲出身と聞いて即座に奥平嗣朗を結びつけたのだ。
すごー
この人、やっぱりめちゃくちゃ頭良いわ。
個人的には学歴の高い人ほど幅広い分野の知識が豊富だと感じているので、やっぱり福山さんの学歴は本物なのだろう。(※ちなみに私の出身地を聞いて奥平嗣朗を挙げた人は後にも先にも福山さんだけだった。)
「そうです!大体場所を言ってもよくわからないって言われるんですよ。奥平嗣朗は初めて言われました。歴史詳しいんですね。」
「そうですかね?ああ、でもそういえば大河ドラマは大体見てますかね。」
「私も今年の大河は見てますよ!最近どろどろしてきて面白さが加速してますよね。」
福山さんと会ったこの年、大河ドラマは「鎌倉殿の13人」が放送されていた。私は初回放送を家族と見て、その後は見たり見なかったりしていたのだが、15回あたりから話がダーク路線に突入し、そこから真剣に毎週見るようになっていた。
(私はどろどろで陰惨とした権力闘争の話が大好物だったりする。)
「ああ、ぺぶりぃなさんも見てるんですか。なんか最近、話の雰囲気変わってきましたよね。鎌倉殿が好きなら、逃げ上手の若君という漫画もおすすめですよ。」
「あー、なんかタイトルだけ聞いたことあるかも。ジャンプの作品でしたっけ?」
「そうそう。北条時行が主人公なんですよ。」
「北条時行…?北条家絡みの話なんですか?」
「義時の子孫ですよ。南北朝時代の話で、時行は中先代の乱を起こした人物です。」
「南北朝時代とはまたなかなかマニアックな時代を取り上げましたね…しかもジャンプ作品で…」
「ですよね。歴史物って戦国や幕末が多いですし。作者が『暗殺教室』の人なんですよ。僕、『暗殺教室』が好きだったから、今作も読んでるんですよ。」
「『暗殺教室』の人の作品なら確かに面白そうですね。義時の子孫の話なら興味あるなぁ。私も読んでみようかな?福山さん、漫画もお好きなんですね。」
福山さんが親子丼をほぼ食べ終えたこのタイミングでようやく2人で盛り上がれそうな共通の話題が出てきた。
そしてようやく私の焼鳥重が運ばれてきた。
遅すぎ!!
ああ、こういう時って自分が食べたい物より、相手と同じメニューを頼んだ方がいいのねと白目をむいた。
つづく
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