
就活、婚活、転活、妊活……
世の中はいろいろな○○活動であふれているけれど、婚活ほど運要素が強い活動はないと思う。
たった1人の結婚相手を見つけるためにひたすらガチャを回し続けるような活動だ。
これは20代の平均的な女性である私が結婚を目指して奮闘する物語である。
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前回までの話
料理が運ばれてきた。
店員さんがお皿をともやさんの前に置く時、ともやさんは軽く会釈をしていた。
今までこんなことする人いたっけ?
なんて礼儀正しい人なんだろう、と思った。
そしてカトラリーケースからフォークとナイフを取り出すと、私の方に向けて「どうぞ」と差し出してくれた。
今までそんなことされたことがなかったので、私はどぎまぎしながら「あ、ありがとうございます。」と言い、フォークとナイフを受け取った。
「そういえば、ぺぶりぃなさんがオススメしてくれた『タコピーの原罪』読んでみました。」
「え、え、え~😱
読まれたんですか?
……すみません、あれは初対面の方にオススメするような漫画ではなかったです。」
私がどうしてこんなに狼狽えたかというと、「タコピーの原罪」はかなり人を選ぶ作品だったからだ。
ざっくりとしたあらすじを説明すると、地球にハッピーを広めるためにやってきたハッピー星人のタコピーがしずかちゃんという小学生の女の子に出会い、彼女を幸せにするために奮闘する話である。
あらすじだけ聞くと、ドラえもんのようなハートフルな話かと思うのだが、そんなことは全くない。
いじめ、虐待、毒親、未成年の自殺、(意図せぬ)殺人など、1つでも入っていたら「うわぁ…」となる鬱要素が全て入っている。しかも全2巻の中に。
タコピーは宇宙人なので地球の常識が全く分かっておらず、よかれと思ってやったことが全て裏目に出て状況がどんどん悪化していく展開も非常にしんどい。
そんな漫画を会ったこともない相手にオススメしてしまったのだ。
いくら流行っていたとはいえ、「こいつ、どういう趣味してるんだ?」と思われたことだろう。
「いえ、すごく話題になってましたし、僕も読んでみたいと思っていたので。ああいう着地点になるとは思わなかったです。」
「ですよね~。あそこまで地獄のような展開が続いていて、ハッピーエンドとは言えないですけど、救いがある終わり方をするとは思わなかったです。」
仕事で忙しいだろうに、ともやさんは私との話題作りの為にわざわざ「タコピーの原罪」を読んでくれたのだ。
ともやさんも私に会うのを少しは楽しみにしていてくれたんだろうか?と嬉しくなった。
つづく
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