
就活、婚活、転活、妊活……
世の中はいろいろな○○活動であふれているけれど、婚活ほど運要素が強い活動はないと思う。
たった1人の結婚相手を見つけるためにひたすらガチャを回し続けるような活動だ。
これは20代の平均的な女性である私が結婚を目指して奮闘する物語である。
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前回までの話
お店の前に佇む細身の背の高い男性――
恐らくともやさんだろう。
私はドキドキしながら
「ともやさんですか?お待たせしてすみません。ぺぶりぃなです。」
と話しかけた。
「ともやです。今日はよろしくお願いします。」
隣に並んでみて思ったが、背が高い。
私は7cmヒールを履いていたのだが、それでも明らかに私より背が高いので、本当に175cmはありそうだと思った。
ともやさんが予約してくれたのはイタリアンのお店だった。
メニューを見ながら「パスタはちょっとなぁ、綺麗に食べられるかな」と思っていると、ともやさんは鶏肉のソテーを注文すると言ったので私も同じものを頼むことにした。
「僕、ぺぶりぃなさんと同い年の妹がいるんです。」
「そうなんですか!妹さん、19××年の4月以降の生まれですか?」
「はい、6月生まれです。」
「えっじゃあ、本当に私と同学年です!」
「妹は今年結婚したんですよ。先を越されてしまいました…」
先を越されてしまいました、と言う割に特に焦っている様子もなくにこやかだった。
穏やかで優しい話し方をする人だった。
こんなに穏やかでおっとりした人が本当に◎◎(←ともやさんの職業)なんだろうか?
◎◎は就職難易度も非常に高く、目の前の男性がそんなシビアな競争を勝ち抜いてきたようには見えなかった。(←貶しているわけではなく、良い意味で。こういう職業の人ってもっと苛烈な性格なのかなと思っていたから。)
「あの〜、お仕事の話って聞いても大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫ですよ。」
「やっぱりお仕事って忙しいんですか?」
「以前はすごく忙しくて夜は11時過ぎまで帰れないし、土日のどちらかは出勤したりしてたんですけど…
最近は落ち着いてきました。」
「平日そこまで働いて、休日出勤までしてたらきついですよね💦そんなに忙しいと私だったら病んじゃいそうです。」
「あはは、あの時は周りもみんなおかしくなってたから、自分もなんとかなった気がします。」
「みんな病んでたんですか!大変ですね。でも、今はそこまで忙しくないなら良かったです。今は何時くらいに帰ってくるんですか?」
「早いと9時くらいですかね。」
「早くて9時なんですか!それでも忙しくない方なんですね……お休みは取れるんですか?」
「有給は基本的に流れてしまいますね。業務の都合上、1つの案件を10日で処理しないといけないので、何でもない日に休めないんですよ。休みは夏か冬にまとめて2週間取るくらいかな?」
「いや~、大変ですね…」
ともやさんは何でも無いことのように、まるで天気の話でもするようなトーンでそう話した。
す、すご~~
激務だとは思っていたけれど、想像以上だった!
「大変なんですよ」と言わないところに却って凄みを感じて、数々の死線をくぐり抜けてきた猛者なんだろうと思った。
こんな優しそうな人が、しかもこんな細身の身体でそんなハードワークに耐えているとは…
恋愛においてギャップが大切だとよく聞くが、ともやさんはまさにギャップがある男性だった。
普段は優しく、穏やかでおっとりしているのに、実際は激務をこなす超エリート。
そういうのってなんかかっこいいな、と思ってしまった。
つづく
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